“海賊船”まで飛び出したコスト低減作戦

2011.08.15

日産はいま、(1)テクニカル(技術)面、(2)作業改善、(3)開発段階からの作業性の向上の三つの側面から製造現場のコスト低減対策を進めている。(1)テクニカル対策以前から進めている自動化(ロボット化)の向上がメイン。ロボット化といっても、例えば座間工場では車体溶接の場合ならすでに九〇%台のレベルにあるが、組み立てラインのロボット化は一〇%以下、最新鋭の九州工場でも二〇%台にすぎない。組み立て工程での自動化が難しいのは、それにかかる費用にある。一人のラインを減らすのに一千万円以上のコストを要する。このため工場現場ではいま、数十万円単位の安い投資でもできるLCA(ローコスト・オートメーション)活動の導入に大わらわだ。代表的なものが、俗称「海賊船」と呼ばれる、上下・斜めにも動かせる台車である。現場のアイディアから生まれたもので、ボルト、ナット類を入れた台車を組み立てラインに並行して同じスピードで走らせるものである。これによって作業員はいままでのように、重いボルト、ナット、ビス類を持って歩いて戻ったり、ばらまいてしまったりすることなく、手を伸ばすと取れるようになったという。導入は追浜工場から始め、目下、全工場で展開中だ。またラインサイドでは、大型の部品を自動的に運ぶ運搬車や、ボルトとワッシャーを自動的にセットする機械を導入するテクニカルなコスト削減をはかっている。

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