ご祝儀について

2011.05.18

ご祝儀と聞くと、まず「いくら包もう」と頭を悩ます人がいらっしゃいます。マナー本や雑誌でご祝儀の項目を見ると、20〜30代なら2〜3万円が相場と記されていますが、この金額と相場が、いったいどのように決められたかご存知ですか?ご祝儀の由来は、実は会食です。本来のお祝いは、集い、会食することに意義がありました。ですから昔は、招待客は「おめでとう」の気持ちや言葉があれば十分でした。そして、それだけでは足りないだろうからと、会食のためのお酒や食品を贈るのが通例となり、やがてお金をのせるようになります。これが贈り物のしきたりとなりました。かつて自宅で結婚式が行われていたころは、収入の5%、月収20万円なら1万円で十分でした。結婚式は呼ばれたら必ず呼ぶという「お互いさま」の意識があり、それが無理のないお付き合いのスタンスでした。招待した側も、客人に時間と労力を割いてわざわざ来ていただいて、ありかたいという感謝の気持ちがあったからです。それが、結婚式が式場やホテルなど豪華な施設で行われるのが一般的になると、今までのご祝儀では少ないのではと招待客のほうが恐縮してしまい、多くお金を包むようになります。さらに、おめでたいことには「陽」の奇数、悲しいことには「陰」の偶数を用いるという、陰陽の思想の影響もあり、1万円よりは3万円と額が増えてしまいました。ですが、若い人は無理をしなくてもいいのです。重要なのは、一緒に喜び、お祝いしたいという気持ちなんですから。また今日では、披露宴会場の受付で長々と行列を作り、うやうやしくご祝儀袋を渡すのがまるで決まりごとのように思われがちですが、ご祝儀を当日持参するのは略式です。本来は披露宴当日の遅くとも1週間前までに、花嫁か花婿の自宅に持参または郵送するのが正式なマナーです。もちろん、お金でなくてもいいのです。新郎新婦が喜ぶようなお祝いの品物を贈っておき、披露宴当日は「もうお祝いはすませてありますから」と受付で言って、さっと記帳をすませるほうがよっぽどスマートでしようね。なお、原則、生涯にI度きりである結婚式でのご祝儀袋は金銀赤白の水引で「結びきり」を。間違っても「蝶結び」のご祝儀袋で出すことなどありませんように。