本文にすべてが書いてある、というのはそのとおりだろう。だが、本文以外にも、本は役に立つ部分があるのだ。まず「まえがき」や「あとがき」や「解説」といった、本文の前後にある短い文章である。これは著者が書いている場合もあれば、別の人が書いている場合もある。著者が書いている場合、「なぜ、この本を書いたのか」といったことが、書かれていることがある。それはある意味で、この本をぎゅっと凝縮して「この本は、こういう本です」と示しているようなものだ。さらに「こんなふうに読んでほしいなあ」といった願望が含まれていることもある。本文を書き上げたあとに「こんなことも書きたかったけど、この本には書いていません」といったことを告白していることもある。また、「実は、この本を書くにあたってこんなに苦労をした」といった経緯が書かれていたり、前に同じ著者が出した別の本との関連が書かれていたりする。あとは、協力してくれた人への謝辞などだ。ということは、「まえがき」や「あとがき」などには、それなりの情報が含まれているのだ。これも、プレビューでパッと読めるようになれば、なおいいだろう。表紙、カバー、帯による手がかりが少ない本では、こうした本文の前後にはさまっている別の文章が、本を読み解くための重要なヒントとなっていることも多いのである。「解説」や、著者以外の人がわざわざ書いている部分なども同様だ。ただ誉める、というのではなく、著者の考え方を別の角度から表現していることもあるので、そのあたりをくみ取っておきたい。
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