「老人の寝たきり防止には適度な運動が一番よく、自然と適度の運動をさせるためにはいある程度の段差を家の中につくるのがよい」と、いわゆるアスレチックーハウス志向を積極的に住宅に持ち込むのが、その第一の理由である。第二の理由として「段差住宅」が、高齢者に対する「リハビリの必要性のシグナル」の役目を果たす機能である。高齢になると筋力が衰え、次第にカカトもツマ先もベッタリと床に付けながら、足を引きずって楽に歩く癖がついてしまう。
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歩幅は短くなり、ますます筋力は衰える。何十年も歩いてきたのに、いまさら赤ん坊ではあるまいし、歩くためのリハビリなど不必要だと老人は思っている。しかし歩行は年齢に関係なく、足を前に出した後はカカトからしっかりと地面に付け、足を上げるときは爪先でしっかりと地面を蹴らなければならない。そのためには足の筋力をいつもしっかりと鍛えておかなければならない。高齢だからといって筋肉を使わない「怠け歩き」をしていれば、歩くことすらおっくうになり、寝たきり老人へまっしぐらである。「段差住宅」はこのとき、警告シグナルの役割をしてくれる。